○スポーツ選手に必要な筋肉はどのように作られるか。
運動時に使う筋肉、骨格筋はタンパク質からできています。
体のタンパク質は常に分解と合成を繰り返していてそこに運動刺激が加わると分解と合成の速度や量が変化します。
トレーニングを行うとタンパク質の分解が進みますが、運動後は合成が活発になるため結果的には筋肉が大きくなります。
この、人のタンパク質は20種類のアミノ酸が鎖状につながってできたものです。食事で取り入れたタンパク質は、胃と小腸で分解され、小腸からアミノ酸の形で吸収されます。吸収されたアミノ酸の一部は肝臓で利用され、残りは血液を介し筋肉に取り込まれてタンパク質合成の材料になります。
体タンパク質の合成に必要な20種類のアミノ酸のうち、体内で合成できないものが8種類あり、これらは食事からとらなくてはなりません。このように筋肉を増やすためにはトレーニングと食事の両方が必要です。
○筋肉の材料は?
先にも書いたように、筋肉の材料はタンパク質です。
一般の人は一日に体重1kgあたり1gのタンパク質をとれば十分とされていますが、体を激しく動かすスポーツ選手ではその倍の、体重1kgあたり2gのタンパク質が必要とされています。
体重60kgのスポーツ選手の場合なら一日に120gのタンパク質をとらなければならないことになります。
タンパク質を多く含む食材には肉、魚、卵、大豆、大豆製品、牛乳、乳製品などがあります。積極的に三食にこれらをあわせてとるようにしてみましょう。
タンパク質は補助的ではありますが運動時のエネルギーとしても使われます。これは運動時の主たるエネルギー源である筋肉中のグリコーゲン(糖質)の量が少ないときに顕著に起こります。
運動前に糖質をしっかりとっておき、体タンパクをエネルギーにまわさなくても良いようにしておくことも重要です。
○サプリメントを使うときは。
最近はアミノ酸やプロテインなどのタンパク質の補助食(サプリメント)が比較的安価に手にはいるようになりました。一日に120gのタンパク質をコンスタントに摂取するのはなかなか大変ですから、サプリメントを上手く使うのもかしこい方法かもしれません。
○とり方は?
いつ飲むの?という感じのするサプリメント、かんたんに説明してみます。
・アミノ酸 : 吸収が早いため筋肉が刺激を受けた直後や活動中
たとえば練習前や練習中が効果的です。
・プロテイン : プロテインは一度分解してから吸収されるため
練習直後と寝る1時間前がいいと思います。
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