学齢前の2歳〜小学校の低学年ぐらいまでの小児特有の肘関節の障害です。肘関節にある橈骨という骨が肘の靭帯から脱臼してしまうために起こるものです。
原因は @親などが手を引っ張ったとき。 A寝ているときに手が体の下敷きになった状態で捻れたとき。 B子供の手を持ってバンザイの格好で持ち上げたとき。 C遊んでいるときに手を持って振り回したとき。 などが考えられます。転んだときなどに起こることははまれなケガです。
症状としては、子供は手を下にたらした姿勢で、手のひらを自分の体の方に向け動かさないようになります。一見大きな腫れや内出血はみられません。
小児特有の障害のため子供の子によっては肘ではなく手首が痛いという子もいます、親も子供が手首をもって肘の動揺をおさえるために、手首の障害と誤解されることもあります。
治療としては、初期の段階でしっかりともとの状態に整復を行い戻してやれば痛みもすぐに収まります。しかし短期間に何度も起こる場合はすこし固定をした方が良い場合もあります。
その後の注意として、小児の手首を持って持ち上げない。急に手を引っ張らない。などのことを保護者の方が注意してあげてください。
また、転倒した後に肘を同じように痛がる場合は骨折の疑いがありますから、自己判断をせずに早期の内に整骨院などの専門の医療機関を受診しましょう。
応急処置についてはこちらを参考にしてください。
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