こむら返りは、英語で muscle cramp 筋肉の痙攣といいます。わが国においては特によく筋痙攣の起こるこむら=ふくらはぎの名前を付けてこむら返りと呼ばれています。
原因としては、 @体内の水、電解質異常によるもの(カルシウムやマグネシウムの不足、低下など) A先天的な筋肉の酸素欠損症といった疾病が原因であるもの B神経障害によるもの Cその他、糖尿病や肝障害によるもの
など様々な原因が考えられますが、今回はスポーツ後一般的に起こる日常皆さんが、一度は経験したことのあるこむら返りについて解説を行います。
病態は ひふく筋というふくらはぎの筋肉の不随意性の短縮であり筋肉が硬く収縮し、随意的に弛緩させることができなくなり、強い痛みが生じた状態を言います。
対応
@運動の前後に起こる筋痙攣 短距離ランナーが疲れているわけでもないのにスタート直後にこむら返りを起こすことがあります。これはスタート前の極度の緊張によって大脳の運動中枢が緊張しすぎ、本人の意識とは関係なく筋肉が勝手に収縮してしまったために起こります。緊張を和らげるためのストレッチと軽いウォームアップをしましょう。また、過度に緊張しないようにするための精神面のトレーニングも心がけましょう。
A水中や夜間の筋痙攣 冷たい水の中などでは皮膚の近くが低下していて、それに加えて足首の底屈に対する抵抗が少ないことから筋肉の収縮にブレーキが利きにくく、こむら返りが起こりやすい常態になっているといえます。また夜間では、布団の重みや重力によりこむら返りが起きやすい状態になっています。
Bハードな運動後の筋痙攣 運動量の多いスポーツの最中あるいは、スポーツ後に起こるこむら返りは、多量の発汗により生じた脱水や電解質異常によることがしばしばです。予防としては運動の前後にスポーツドリンクなどで水分と塩分を十分に補給することが重要です。また、運動後の緊張を和らげるためのマッサージも行うと良いでしょう。
スポーツドリンクのとり方はこちらを参考にしてみて下さい。
発症してしまったら ふくらはぎの筋肉を軽く押さえ、足首を背屈させましょう。その後、強い緊張によって傷ついている筋肉をアイシングしておきましょう。
アイシングについてはこちらを参考にしてみて下さい。
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